この記事では、トレーニングモード(トレモ)でマルスがまず最初に練習するべき、基本的なスティック操作を紹介する。
今回の練習メニューは、一通りこなして5分で終わる内容となっている。
ゲームを起動して対戦に入る前のウォーミングアップがてらにこなしたり、慣れてきたら作業の合間にサッと行うなど、日々のルーティンに入れておくといいかもしれない。
あらかじめ言っておくと、今回紹介する練習メニューはかなり地味なものだ。
しかしコツコツと続けることで初心者はもちろん、対戦を重ね操作に慣れてきた中級者こそ効果が実感できるものとなっているので、ぜひ参考にしてみてほしい。
マルスにおけるスティック操作の重要性
ニュートラルでマルスの強みを最大限発揮できる中距離を保つためには、非常に繊細かつ正確な間合い管理が重要となる。
しかしスマブラSPというゲームでは、この間合い管理を行うことが非常に難しい。
ひとつの原因はその早いゲームスピードだ。
キャラクターがステージ中を物凄いスピードで縦横無尽に移動するため、他の2D格闘ゲームと比べても相手の動きを読みづらいのだ。
また、スマブラ特有の「はじき入力」というシステムも間合い管理を難しくしている要因のひとつだ。
地上でスティックをゆっくり倒すとキャラクターが歩くが、素早くはじくように倒すと「はじき入力」として認識され、ステップやダッシュが発生する。
しかし、前述した早いゲーム展開の中、初心者がスティックをゆっくりと倒す「歩き」を出すのは、むしろ非常に難しい。
展開について行こうと急いでガチャガチャスティックを倒すほど、それは全て「はじき入力」となる。
地上でダッシュやステップを踏んでいるプレイヤーが多い中、歩いているプレイヤーをほとんど見かけないのはそのためだ。
しかし、「使いこなせているプレイヤーが少ない」ということは「できるようになればそれだけで優位に立てる」ということだ。
特にマルスにとっては、繊細なスティック操作をマスターして間合い管理能力させることは、強さを引き出すことに直結する。
是非とも練習を積んで身につけよう。
ステージ・相手キャラ選択
この練習メニューで選択するステージは「神殿(終点化)」、相手キャラはクラウド、ウルフ、ファルコあたりがいいだろう。
終点化した神殿は床のタイルが一定間隔で並んでおり、ちょうど1タイルが約1キャラ分の幅であることから、「回避は約3タイル分…」といった具合に各行動の移動距離が可視化しやすい。
トレーニングステージはより詳細な目盛りがあるが、ステージの形状が独特なためあまり実践的でない。
トレモでの「神殿(終点化)」はルキナのトッププレイヤーであるProtoBanham氏もトレモで推奨しており、この練習メニューに限らず当サイトでは基本的にトレモではこのステージを使う。
相手キャラクターに関しては誰でもいいが、後述する歩きガードの練習時に飛び道具を撃ってくれるキャラだといいだろう。
練習メニュー:基本的なスティック操作
それでは基本的なスティック操作の練習メニューについて、ひとつづつ見て行こう。
歩きメニュー(1分20秒)
基本中の基本…と見せかけて実はスマブラにおいてトップレベルに難しい「歩き」。
焦って勢い良くスティックを倒すとステップに化けてしまうため、落ち着いた操作を心がけよう。
歩き(20秒)
歩いては止まり、また歩くを繰り返す。
マルスのステップは約2.5タイル進むので、より細かい位置調整が目的となる歩きでは1-2タイル分の移動を心がけよう。
どうしてもステップに化けてしまう場合は、一度スティックを上もしくは斜め上に入力してから横に入れると安定して歩きが出る。
この方法であれば急いで入力してもはじき入力とならないので覚えておこう。
右へ3回、左へ3回、歩いて止まるを繰り返してみよう。
小ジャンプ歩き(20秒)
先ほどの止まる→歩くのアクションの間に垂直小ジャンプを加える。
間に1アクション挟むことで、びっくりするほど操作の難易度が上がる。
「簡単すぎる」という人や「慣れてきた」という人は、今度は垂直小ジャンプを引き小ジャンプにしてみよう。
この時小ジャンプで移動する距離も1タイルと微妙に空中で調整が必要な距離と操作難度が上がるのでいい。
1タイル歩いて進んで、1タイル飛んで戻る、というのを繰り返す。
慣れてきたら、急降下も追加するとさらに難易度を上げることができる。
歩きガード(40秒)
歩いたあとスティックを戻して止まる代わりにガードを挟む。
ポイントはガードをする際にスティックを倒しっぱなしにすることだ。
そうすることで歩き状態から瞬時にガードが発動する。
ガードを解除する際は引き続きスティックを倒しっぱなしでも歩きになる。
が、練習としては一度スティックを戻して再度歩き入力をする方が練習にはなるだろう。
なれてきたらCPUの行動を「通常必殺技」にして、飛び道具を捌きながら位置調整の練習をしよう。
振り向き(反転)メニュー(3分40秒)
このゲームにおいて、繊細なスティック操作が必要という意味で「歩き」と並んでトップクラスに入力が難しいのが「振り向き(反転)」だろう。
あまりの難しさに、筆者も当初「振り向くこと」を完全に諦めていた。
後ろの敵に攻撃をしたければ横強を振ればいいし、マルスは空後を振っても向きを変えてくれるからいいじゃないかと。
しかし、DAがガード時にすり抜ける相手を振り向いて掴んだり、空前では倒しきれない場面で振り向きから空後でバーストしたり、振り向きをマスターするだけで攻撃・防御の幅がグンと広がる。
ぜひ、「歩き」と併せて「振り向き」もマスターしよう。
(その場)ガード振り向き(20秒)
ガードを解いてすぐに振り返る練習。
移動せずにその場で振り返るには、スティックを後方斜め上方向に一瞬倒すといい(はじきでも可)。
スティックの斜め入力は慣れるまでに多少時間がかかる。
GCコンやホリコンの場合、スティックに八角形のガイドがあるためある程度やりやすいが、クラシックコントローラを使用している場合は難易度が跳ね上がる。
とはいえ斜め入力は以降の振り向き動作全てにおいて必須となるため、頑張ってマスターしたい。
(その場)ガード振り向き掴み(20秒)
先のメニューで振り向いた後に掴みを入力する、少し実践的な練習。
ガード後に振り向いてその場掴みが出ていれば成功。
ダッシュ掴みになってしまっている場合は、振り向きの斜め入力が上手くいっていない。
まあマルスの場合、ガード後に敵が近距離にいるのなら振り向きドルフィンでもいいのだが…。
あくまでも色々な動きの中で斜め入力をする練習として捉えてほしい。
(その場)振り向き下強・上強(20秒)
スティックを斜め上に入力しその場で振り返った直後に下強もしくは上強を繰り出す練習。
下強や上強はマルスの通常技の中でもトップクラスに強いため、相手の前後位置に関わらず柔軟に触れるようになると非常に強い。
特に上強は後側の方が先端ヒット率が高く、かつヒット後追撃をしやすい位置に相手を浮かせるため、狙って振り向きヒットさせられると強い。
慣れてきたら歩きなどを挟むと少し難易度が上がる上により実践的になるのでおすすめだ。
(その場)振り向きジャンプ(20秒)
その場で振り向いた直後に小ジャンプまたは大ジャンプをする練習。
これまでの振り向きと同じく後方斜め上にスティックを倒しすぐジャンプする。
正面の相手に空後を当てたいが、後述するステップ反転ジャンプをやれるほどスペースがない時などは必須のテクニックだ。
慣れてきたら、振り向いた後に垂直ジャンプではなく引きジャンプをするようにすると難易度が上がるしより実践的になる。
ステップ振り向き(20秒)
ステップをした後に斜め上入力で振り向く練習。
おそらくこれが出来ないため多くのプレイヤーが引きステ後にほぼ確定で前ステを入れ込んでいると思われる。
相手の突進技を引きステでかわす際に毎回振り向きを仕込んでおけば、強攻撃やスマッシュだけでなくニュートラル入力が必要な弱攻撃やシールドブレイカーさらには掴みなども反撃の選択肢に入れられるため幅が広がる。
個人的に手癖になるくらい練習してもいいと思える重要な振り向きだ。
ステップ振り向き下強(20秒)
前述したステップ振り向きの直後に下強を振る練習。
同じく相手の突進技を引きステでかわした際の反撃行動のひとつとして覚えておくといい。
また相手がプレッシャーをかけるのが上手く、ラインを押されているときに引きながら振る牽制としても優秀。
ステップ反転ジャンプ(1分)
ステップ中に振り向き入力をし、進行方向に向かってバックジャンプするテクニック。
「反転空後」など、一般的に「反転行動」と呼ばれるものや、最近話題の「スリングショット」などは大抵これの派生形だと認識している。
これまでのテクニックと違い、ステップが終わってからではなく、ステップを入力した直後に振り向きの斜め入力を行う。
また、これまで振り向きは斜め上で行ってきたが、このテクニックに関しては斜め下でも反転が可能だ。
とはいえ筆者はこのテクニックのみを斜め下入力といった器用なことができないのでこれも斜め上入力で行っている。
操作を切り分けると、前に弾き入力→すぐさま後方斜め上(下)→ニュートラル→ジャンプとなる。
自キャラが後ろを向いて前方向にすっ飛んでいったら成功だ。
ちなみにスティックをニュートラルに戻さずに後方入力を続けると自キャラが弧を描くように戻ってくる。
相手から距離を離すように飛んだ後に戻ってくるといった使い方もできるので覚えておきたい。
ダッシュ反転ジャンプ(40秒)
ステップ反転ジャンプのダッシュ版。
長距離をダッシュで詰めてそのまま空後を叩き込む場合などに使える。
ダッシュ中にスティックを後ろに入力するとキャラが「ブレーキ」の状態になるので、その時にジャンプをすると反転して後ろを向いたまま飛んでいく。
ステップ反転ジャンプに比べると操作難度や入力猶予はシビアではないので実践でも積極的に投入したい。
まとめ
今回はトレモで実践できる基本的なスティック操作の練習メニューについて紹介した。
かなり基礎的かつ地味な練習メニューだが、コンボや強力な技を押し付けて勝つタイプのキャラクターではないマルスにとって、このような細かい移動手段のテクニックを磨いていくことは対戦において常に有利な位置どりを行うという点で非常に重要になると思う。
またマルスに限らず全キャラで共通の操作練習ばかりなので、コツコツ続けていけば総合的な「スマブラ力」が向上するメニューでもある。
ぜひ、日々のトレモルーティーンに加えてみてはいかがだろうか?
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